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2009-12-21
《やんわりと、激しく》第一話
「うおらっ!」
バシッ!
「くっ!」
私は沼寺 愛澄(ぬまでら ありす)。通称アリス。
18歳の現役女子高生。
ビシッ!
「ぬおっ!危なっ!」
この容赦なくパンチを繰り出してくるのは
私の姉の琴音(ことね)。
そもそも、やんわりとボクシングジムでスパーをしていたワケだが
ある日を境に、ガチボクシングを姉がするようになって来た。
何ゆえです?おネェ。
「そんなんじゃ私に勝てないよ!」
勝つ気なんてないというか、勝てないというか、そもそもダイエットで軽くやってたじゃないですか!
バシッ!
「がっ!」
(強烈なフックを貰ってしまった)
ここまでガチでボクシングされると、唾液が飛ぼうが血が飛ぼうが気にはならない。
というより、マウスピースも飛んでいる。
漫画の見すぎ?いいや!マウスピースは本当に飛びます!
「糞ッ!やり返してやる!」とも思いませ~ん。
三分経った!でもゴングは鳴らない。
姉は容赦なく殴りつけてくる。
「ゴング鳴らして~」私が金切り声を出すと、ようやくゴングが鳴った。
「フゥー」
姉の体からはt大量の汗をかいたせいか、蒸気が立ち昇っている。
私も負けじとストーブの前に立つ。
「はっはっはっはー!」
私の後ろからストーブがプシューと蒸気があげる。
「娯楽番組の登場場面のスモーク!」
姉の軽蔑の目。
この一発芸、おネェのお気に入りでしたよね?でしたよね?
それが・・・
あー!
琴音の外したグローブがアリスの顔面に当たる。
「がぺっ!」
「次は私に勝ちなさいよ!」
私が姉の睨みに動けなくなると
「次ね、次」
姉は捨て台詞を残すと更衣室に入って行った。
とにかく、姉は変わってしまった。
20歳の誕生日を過ぎたとたんに。
これは姉の話。どれだけ翻弄されたか。
* *************************
事の発端はこうだ。
「ただいまー」姉の声だ。
「お姉ちゃんおかえりー」アリスも何となく返事をする。
アリスは夜の特番を見ながらお菓子を食べていた。
「ぬおっ!」まず父(総一郎)の驚きの声がした。
「まあっ!」そして母(斜里)の驚きの声。
アリスはそんな事よりも大自然のアリゾナ砂漠のスケールに感動していた。
「悪い?」琴音の開き直るような声。
「あーもう、うっさいなぁ」アリスは振り返って驚いた。
姉に見事なタトゥーが・・・。
左肩からわき腹、腕にかけて入っている。
「あー、洗ったら落ちるヤツ、うんうん」
アリスはアリゾナ砂漠へ意識を戻した。
ドンドンと足音を大きくたてて姉が寄ってくる。
アリスの顔が琴音の両手のひらに挟まれて無理やりタトゥーを見せられる。
「ほら、まだ血ぃ出てるでしょ、ホンモノだって」
嬉しそうに琴音は笑顔を見せる。
「ホンモノデシュカ」両頬を押さえられたままアリスは言った。
「どう?この頼りがいのある姉の風貌」
「コワイデシュ」
「ん~」琴音は唸ると、今度はアリスの両頬を掴んだ。
「いでいででいでっ!」
「痛いか、タトゥーはもーっと痛いぞ!」
「あっそうだお父さん」
ふいに琴音が総一郎の方を向いた。
「か・・・金か?」
「何いってんの、風呂わいてるよね、お父さん湯上りの格好だから」
「あ・・・うん」
「じゃあタトゥー彫りたてだから湯上げ(風呂でタトゥーを彫った後に出る組織を洗い流す)してくるね」
琴音はアリスの頬を引っ張るだけ引っ張って、バチン!と離した。
「いでっ!」
「いい?アリス。今度からのボクシングはガチでやるからね、。私に勝ちなよ?」
「はぁ?」
「勝てって言ってるの!」
反抗期ですか?とも言えずにアリスはアリゾナ砂漠へ意識を逃避した。
バシッ!
「くっ!」
私は沼寺 愛澄(ぬまでら ありす)。通称アリス。
18歳の現役女子高生。
ビシッ!
「ぬおっ!危なっ!」
この容赦なくパンチを繰り出してくるのは
私の姉の琴音(ことね)。
そもそも、やんわりとボクシングジムでスパーをしていたワケだが
ある日を境に、ガチボクシングを姉がするようになって来た。
何ゆえです?おネェ。
「そんなんじゃ私に勝てないよ!」
勝つ気なんてないというか、勝てないというか、そもそもダイエットで軽くやってたじゃないですか!
バシッ!
「がっ!」
(強烈なフックを貰ってしまった)
ここまでガチでボクシングされると、唾液が飛ぼうが血が飛ぼうが気にはならない。
というより、マウスピースも飛んでいる。
漫画の見すぎ?いいや!マウスピースは本当に飛びます!
「糞ッ!やり返してやる!」とも思いませ~ん。
三分経った!でもゴングは鳴らない。
姉は容赦なく殴りつけてくる。
「ゴング鳴らして~」私が金切り声を出すと、ようやくゴングが鳴った。
「フゥー」
姉の体からはt大量の汗をかいたせいか、蒸気が立ち昇っている。
私も負けじとストーブの前に立つ。
「はっはっはっはー!」
私の後ろからストーブがプシューと蒸気があげる。
「娯楽番組の登場場面のスモーク!」
姉の軽蔑の目。
この一発芸、おネェのお気に入りでしたよね?でしたよね?
それが・・・
あー!
琴音の外したグローブがアリスの顔面に当たる。
「がぺっ!」
「次は私に勝ちなさいよ!」
私が姉の睨みに動けなくなると
「次ね、次」
姉は捨て台詞を残すと更衣室に入って行った。
とにかく、姉は変わってしまった。
20歳の誕生日を過ぎたとたんに。
これは姉の話。どれだけ翻弄されたか。
* *************************
事の発端はこうだ。
「ただいまー」姉の声だ。
「お姉ちゃんおかえりー」アリスも何となく返事をする。
アリスは夜の特番を見ながらお菓子を食べていた。
「ぬおっ!」まず父(総一郎)の驚きの声がした。
「まあっ!」そして母(斜里)の驚きの声。
アリスはそんな事よりも大自然のアリゾナ砂漠のスケールに感動していた。
「悪い?」琴音の開き直るような声。
「あーもう、うっさいなぁ」アリスは振り返って驚いた。
姉に見事なタトゥーが・・・。
左肩からわき腹、腕にかけて入っている。
「あー、洗ったら落ちるヤツ、うんうん」
アリスはアリゾナ砂漠へ意識を戻した。
ドンドンと足音を大きくたてて姉が寄ってくる。
アリスの顔が琴音の両手のひらに挟まれて無理やりタトゥーを見せられる。
「ほら、まだ血ぃ出てるでしょ、ホンモノだって」
嬉しそうに琴音は笑顔を見せる。
「ホンモノデシュカ」両頬を押さえられたままアリスは言った。
「どう?この頼りがいのある姉の風貌」
「コワイデシュ」
「ん~」琴音は唸ると、今度はアリスの両頬を掴んだ。
「いでいででいでっ!」
「痛いか、タトゥーはもーっと痛いぞ!」
「あっそうだお父さん」
ふいに琴音が総一郎の方を向いた。
「か・・・金か?」
「何いってんの、風呂わいてるよね、お父さん湯上りの格好だから」
「あ・・・うん」
「じゃあタトゥー彫りたてだから湯上げ(風呂でタトゥーを彫った後に出る組織を洗い流す)してくるね」
琴音はアリスの頬を引っ張るだけ引っ張って、バチン!と離した。
「いでっ!」
「いい?アリス。今度からのボクシングはガチでやるからね、。私に勝ちなよ?」
「はぁ?」
「勝てって言ってるの!」
反抗期ですか?とも言えずにアリスはアリゾナ砂漠へ意識を逃避した。
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