ですいちみの倦怠日記

です「やあ」
ケイコ「呼び出しといて、なにインスタントラーメン食べてるのよ」
です「うまかっちゃんは俺の生きる糧なんだ」
ケイコ「まあ、食べながらでもいいわ、何の話？」
です「いや、まあちょっとした対談だよ」
ケイコ「眼鏡が曇ってるわよ」
です「うん、ラーメン食うときにはどうしてもね」
ケイコ「眼鏡外して食べたら？「
です「頭いいなぁ」
ケイコ「あんたが馬鹿なんでしょ」
です「いやいや、ボクのＭ魂に火を付けないでくれよ」
ケイコ「そういえばあんた、昨日アサキに何したの？」
です「何かあったのかい？」
ケイコ「体中傷まみれで、自分のスタンスについてブツブツ言ってたわよ」
です「心当たりないなぁ」
ケイコ「まあいいわ、裏設定では、私はツンデレでは無いって事くらいかしら？」
です「ご名答！ツンはあってもデレではない、デレのかわりに素直さを埋め込んだんだよ」
ケイコ「ツンデレにしちゃえばよかったのに」
です「ブームなんていつかは崩壊しちゃうもんさ、あそこでツンデレなんて言葉を出すとマズかったと思うよ？

ケイコ「何で？」
です「そりゃあ、時間がたってから見たら、それこそ時代遅れな本になっちゃうからさ」
ケイコ「そのへんは考えてたのね」
です「でさ、君のキャラもあんまり考えて作ったモノじゃないんだ」
ケイコ「でしょうね、素直な主人公にイヤミな敵ってなカンジでしょ？」
です「分かってるなぁ、でも心を開いたらいいヤツなんだ」
ケイコ「まあ、そのへんは生みの親に任せるわ」
です「いやあ、正直で助かるよ、サクサク話が進むな」
ケイコ「私は退屈なんだけど」
です「ボクもあんまり話すことないんだ」
ケイコ「じゃあお開き？」
です「まあ待って」
ケイコ「じゃあなんか頂戴」
です「しょうがないな、宮沢賢治の詩集でもあげるよ」
ケイコ「廃刊ね、もらっておくわ」
です「ボクの宝物なんだよ？」
ケイコ「高校時代に全作品読んだんでしょ？知ってるわ」
です「まあ、その話はいいや、もう会話グダグダじゃないか」
ケイコ「裏設定をあんまり考えてなかった罰よ、これは頂いて、もう帰るわ」
です「なんだよ、つまらないな」

です「あ…ほんとに帰っちゃった。ビールでも飲もう」


です「気持ちいいなビールは、たまの贅沢だ」





です「ん？ケイコ帰ってきたのかな？」

アサキ「ですいちみめ……」
です「あれ？ケイコじゃないの？」
アサキ「私のスタンスはどうなるのよ！」
です「ちょっと！あまりクビを掴んで振るとゲロするよ」
アサキ「ゲロがなんぼのもんじゃい！もっと緻密な設定を渡さんかい！」
です「まいったなぁ、手は出さないでくれよ、考えるから」
アサキ「はよう考えんかい！」
です「うーん、あ、外でケイコがニヤニヤしながらこっち見てら、仕込まれたのか」
アサキ「殴るぞ！」
です「分かった分かった、とりあえずケイコも中に入りなよ」


ケイコ「で、アサキの設定をもっとちゃんと考えてあげなさいよ」
です「いやあ、美しい友情だなぁ、ホント、頭が下がるよ」
ケイコ「アサキ、クビ締めすぎたでしょ、ですいちみがあさっての方向見てるわよ」
です「いやぁホント、美しい友情ってのはいいもんだよ」
ケイコ「もっと締めたら元に戻るんじゃない？」
アサキ「まあ、頚動脈を締めすぎたにしては酒も飲んでるし、もう一度締めて見るか」

ギュー

ケイコ「落ちた・・・」
アサキ「いや、私は知らないわよ」
ケイコ「まあ不可抗力ってことで、こいつの部屋でも探索しましょう」
アサキ「そうね、あ、三丁目の夕日のＤＶＤがある」
ケイコ「こっちからは菊次郎の夏のＤＶＤが出てきたわ！」
アサキ「こいつオタクと思ったけど、アニメのＤＶＤが無いわね」
ケイコ「あ、でも秒速５センチメートルのレンタルＤＶＤが出てきたわ」
アサキ「それでも見て帰るか」



ケイコ「アサキ、そんなに泣かないの！」
アサキ「うぇっうぇっ」
ケイコ「あんたホントに涙腺弱いわね」
アサキ「だって…うぇっ」
ケイコ「帰るわよ」
アサキ「ですいちみがまだ気絶してる…うぇっ」
ケイコ「ほっときましょ、こいつロクデナシだし」





です「あれ？なんか記憶がないや、ボクは誰だ？」

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genre : 日記